人工股関節の手術を受けられた患者様は、長年の痛みから開放されて、何不自由のない元通りに近い生活を送られていることと思います。
行きたくても行けなかった旅行や、これまで控えていたゴルフや水泳などのスポーツを再開された患者様も多いことと思います。
公益財団法人日本股関節研究振興財団では、人工関節の手術を受けた患者様からの要望で「人工関節ステッカー」を作成し、無料で配布しております。
近年、テロ対策の一環で、空港の出入国の際の保安検査が強化されました。
特に、金属探知器による刃物や金属類等の持ち込み、持ち出しのチェックが強化され、人工関節を入れた患者様の検知にも反応し、エラー音が鳴ることがあります。
人工股関節や人工膝関節を入れた患者様が保安検査を受ける際に、金属探知機が作動し、検査官から別室に呼ばれ改めて身体検査を受けて、不快な経験を受けたと当財団にも相談が寄せられました。
このため、当財団では、人工関節が入っていることを示した人工股関節と人工膝関節のイラストに加えて、英語、スペイン語、中国語で人工関節を説明したステッカーを作成し、ホームページを通じて無料配布を開始しました。
この取組みは、読売新聞にも取り上げられ、このステッカーを提示することで保安検査時に配慮されることになりました。
なお、その後保安検査を所管する国土交通省航空局安全部航空保安対策室長にもご説明し、ご了解を得て、財団のステッカーが認められ、同省のホームページにも掲載されています。なお、一部の国内空港での保安検査の際、この人工関節ステッカーを提示したところ配慮をいただいたとの声も寄せられています。
なお、入手方法は財団のホームページからお申込みいただけます。
https://www.kokansetu.or.jp/personal/hjfjsticker.html
東京都が作成し、普及啓発している「ヘルプマーク」をご存知でしょうか。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html
地下鉄の駅の構内や車内の座席、プラットホームで目にすることがあると思います。
この「ヘルプマーク」は、内臓に障害がある内部障害や人工関節が入っていることをお知らせし、困った場合に配慮していただく目印です。
「ヘルプマーク」は、全国の都道府県や市町村へ水平展開されており、市町村の保健福祉の窓口や保健所等で無料配布しています。この「ヘルプマーク」の裏面にはその障害をメモに書き込むことができるようになっています。
また、「人工関節ステッカー」はヘルプマークに合わせたサイズになっていますので、裏面に貼付してご活用下さい。