股関節(こかんせつ)の一般的な治療法を掲載しております。
保存療法の効果と目的は、「できるだけ関節痛を軽減し、関節機能の保持を計り、再建可能な関節周囲筋の強化に努めていく」ということになり、保存療法は以下に述べる5つに分類することができます。
それぞれの主たる効果をざっと書いてみると括弧の中のようになります。
- 安静療法(鎮痛・消炎)
- 薬物療法(鎮痛・消炎・再生?)
- 理学療法(鎮痛・消炎)
- 装具療法 コルセット、補歩装具、杖(鎮痛、関節機能の補助)
- 運動療法(鎮痛・強化)
保存療法(手術を行わない治療法)で効果が上がらない場合、手術を考える必要があります。
手術はその目的から、切除・再建・置換の3つに、大きく分けることができます。例えば癌の治療なら切除ですし、骨折なら再建することが目的になるでしょう。
さらに白内障のレンズ交換のように置換という場合があります。では関節症の手術の目的はどんなことでしょうか。これは丁度歯の治療と同じことで、歯でまだ軽症なら削ったり矯正したりして自分歯を役に立てます。しかももし傷みきっていれば抜歯して挿し歯、入歯にするでしょう。関節では自骨が使える場合は再建(骨切り)であり、それが不可能な場合は人工関節によって壊れてしまった関節を置換(人工股関節)することになるのです。