股関節を支える周囲の筋肉(股関節周囲筋)の筋力トレーニングと股関節可動域のトレーニングを行い日常生活に不便ない身体を作りましょう。そして、バランスの取れた正しい姿勢を作りましょう。
※トレーニングの頻度は、少ない回数から徐々に増やし、きつい場合は減らすゆとりを持って行いましょう。継続することがなりよりも大切です。そして、これが継続させるコツです。
身体への負担が少ない状態で行える、必須の体操です。毎日行いましょう。
★中殿筋とは、股関節を直近で支え跛行を予防する股関節周囲筋の中でももっとも重要な筋肉
2-1 中殿筋の筋力トレーニング
横向きに、上体を伸ばして寝る。中殿筋を真上に向ける。
腰が動かないようにして、踵から脚を腰より少し高めに引き上げ、下ろす。脚を上げ過ぎると、中殿筋ではなく腰で脚を上げることがある。腰を痛めるので注意する。1日20回を目標
★大殿筋は、立位姿勢維持と動作、歩行そして股関節を支える力強い大きな筋肉
骨盤を浮かさないようにうつ伏せになり、片脚をゆっくり膝を伸ばしながら上げ、下ろす。脚を高く上げ過ぎると、腰を痛める。大殿筋で脚を遠くに伸ばすように上げる。
呼吸は、脚を上げるときに吐き、大殿筋を締める。1日目標20回
★腹筋は、股関節周囲筋に限らず、全ての動作の要になる筋肉
上体を上げずに行う腹筋運動。両手を下腹に置き、息を吐きながらウェストラインを床に押し付けて下腹を硬くする。
★股関節の動きが悪くなると、腰に負担がかかり腰痛が起きやすくなる。
身体の後側、特に背中を支える大殿筋が背筋と共に弱り、大殿筋を支えるハムストリングの柔軟性が落ちると腰への負担が増大する。よってこのストレッチは必須。
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腰回りのストレッチとリラクゼーション |
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![]() | 片脚ひざかかえで、背中から腰をストレッチする。 |
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![]() | もも裏側のストレッチ |
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![]() | 支えている手をもも裏側に下ろし、足首を回す。 |
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![]() | かかとを押し出して、出来るだけひざを伸ばす。 |
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![]() | 両ひざを抱える。無理のない程度に股関節を開き、背中と腰をゆったりストレッチする |
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![]() | 全身のストレッチ |
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注:姿勢を正し、足裏をしっかりつけて行う
腰幅に脚を開き、バンドをももの後ろから中央に十字にし、それぞれの手に持つ。
肘を脇腹につけて息を吐きながら、股関節を動かさずに、ももとバンドを外側に引き、バンドと力比べをする。バンドを戻す時、たるまないようにする。
目標10回。
ももの中央にボールをはさみ、息を吐きながらボールをつぶす。吸いながらボールをもとの大きさに戻す。股関節をボールの動き呼吸に合わせゆっくりと動かす。
また、ボールをつぶす際に、呼吸に合わせて内ももから腹筋もしめ、筋力トレーニングを行う。
目標10回。
バランスボールを通常より大きく膨らまし、股関節への負担を軽減して行う体操です。ボールの反発力を使うと、筋力トレーニングと股関節に負担をかけない正しい姿勢づくりができます。ボールの転がりを使うと、股関節のみならず全身の筋肉と関節の連動運動と関節可動域の調整運動が行えます。また、弾ませることで、バランストレーニングと有酸素運動が体験できます。このパートでは、音楽をバックにリズミカルに弾み、運動を制限されている方々も身体を動かす爽快感を楽しめます。また、ボールと股関節の形状は同様の球体なので、ボールを転がしながら股関節と股関節周囲筋のストレッチが十分にできます。このように大きなボールは、股関節症対応の体操には欠かすことのできない便利な用具です。 [1]ボール座位の方法と基本姿勢
基本姿勢
大きいボールにももをたっぷりつけボールを押し、土台にして、骨盤を立て上体を引き上げ、脚を踏ん張り、バランスを取るスクワット運動
はじめは支えを使いましょう。
お腹を引き締めて!
ダイナミックパート
底足をしっかりつけて、体幹を引き上げ腕の動きをきっかけに、身体の軸に添って上下動に弾ませる良くない座り方
股関節周囲筋
伸展のストレッチ
股関節周囲筋のストレッチ・骨盤回し
股関節の形状に合わせた股関節周囲筋のストレッチ
柔らかめのボールにたっぷり脚をかける
関節運動
柔らかめのボールにたっぷり脚をかける
開脚運動
下肢をボールに挙上。体幹と股関節への負担が少ないので、股関節可動域と下肢の連動調整運動が無理なく行える