【質問1】歩くと股関節と足、つま先が痛み、重く感じます。歩きすぎということもあるでしょうか、どんな原因が考えられるでしょう。
【回答】
股関節が悪いときには、受け皿である臼蓋や大腿骨の付け根の部分である大腿骨頭の軟骨のすり減りを伴います。すり減りがあると関節がスムーズに動きにくくなります。そのために歩き始めに痛むことがあります。また、歩き出して痛みが落ち着いてくることもあります。股関節が悪い場合には太ももから膝、足首に痛みを感じることもあります。(公財)日本股関節研究振興財団発行の「新・股関節がよくわかる本」P.22にもわかりやすく記載されています。
しかし、腰部脊柱管狭窄症という腰の神経の通り道が狭くなった病気でも、足やつま先が痛くなったり、重く感じることがあります。一度、整形外科を受診することをお勧めします。
参照リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【質問2】外反母趾なのですが、いつまでも歩くためにはどうしたらよいでしょうか。
【回答】
外反母趾はつま先が細い靴やハイヒールを履くことによって変形を強くします。親指はフィットしてつま先はゆったりした靴を選ぶことが必要です。予防として足の指を開く体操や両方の親指にゴムやひもで作った輪っかをひっかけ開く体操は効果的です。
また、親指と人指し指の間にはめる装具や様々な外反母趾装具も有効です。変形が進みますと外反母趾手術が必要となりますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
【回答】
外反母趾はつま先が細い靴やハイヒールを履くことによって変形を強くします。親指はフィットしてつま先はゆったりした靴を選ぶことが必要です。予防として足の指を開く体操や両方の親指にゴムやひもで作った輪っかをひっかけ開く体操は効果的です。
また、親指と人指し指の間にはめる装具や様々な外反母趾装具も有効です。変形が進みますと外反母趾手術が必要となりますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
【回答】
外反母趾はつま先が細い靴やハイヒールを履くことによって変形を強くします。親指はフィットしてつま先はゆったりした靴を選ぶことが必要です。予防として足の指を開く体操や両方の親指にゴムやひもで作った輪っかをひっかけ開く体操は効果的です。
また、親指と人指し指の間にはめる装具や様々な外反母趾装具も有効です。変形が進みますと外反母趾手術が必要となりますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
【回答】
股関節は受け皿である臼蓋(寛骨臼)、大腿骨の付け根の部分である大腿骨頭、寛骨臼と大腿骨頭の吸着をよくする関節唇(水道のパッキンのような働き)、関節の袋である関節包、関節包の中には滑膜と呼ばれる膜、関節の表面を覆っている関節軟骨といった部分からできています。関節軟骨が傷みますと滑膜に炎症が生じて、滑膜炎と言う状態になります。滑膜炎により水がたまると考えられています。当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」第3章「股関節の病気の種類と内容」、P.32~P.35「股関節の構造」「変形性股関節症」の項に分かりやすく記載していますので、ご参考にしてください。
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【回答】
近年、MISという考え方があります。MISとはminimal(最少)invasive(侵襲)surgery(外科手術)の略で、できるだけ小さな損傷で手術を行おうと言う考え方です。これは傷が小さいと言うだけのものではなく、筋肉を切らずに筋肉と筋肉の間から股関節に達して、小さな損傷で手術をしましょうと言う考え方です。しかし、人工股関節置換術にとって、いかに安定した人工物の設置ができるかが大切です。安定した設置とは、脱臼が生じにくい、長い年月の間ゆるまない、人工の軟骨に相当するポリエチレンの摩耗による骨溶解が生じないなどのことと考えます。これを実現するために、コンピューターを用いた3次元的な術前計画を行い、計画通りに人工物を設置するための術中ナビゲーションシステムが応用されています。しかし、高価なものであり、まだまだ全ての医療機関で使用されているものではありません。
当財団発行の「人工股関節がよくわかる本」第4章「人工股関節の手術についてお答えします」のP.56「MISとは何ですか?」にわかりやすく記載されています。ご参考にしてください。
【質問7】手術を決めるタイミングはいつでしょうか。
【回答】
人工股関節置換術の手術のタイミングは、患者様が股関節の痛み、股関節の動きの制限、脚の長さの違いなどにより日常生活に苦痛を感じ、健やかな生活が遅れなくなってきたら考えていただいて良いと思います。しかし、人工股関節は新しい技術による長持ちするようになってきましたが、お若い患者様に一生もちますといえるような人工股関節は未だないと考えています。30歳代のお若い患者様に人工股関節置換術を施行させていただくこともありますが、再度人工股関節を行う可能性のあることをご理解いただく必要があります。最大の利益である痛みの改善が、合併症などを含めた不利益を上回る場合に限られます。また、股関節の受け皿(臼蓋または寛骨臼)が著しく破壊されるような病気(急速破壊型股関節症)では、術後の臼蓋側の人工物の安定性に影響しますので、比較的早急な手術が必要となることがあります。
当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」第3章「股関節の病気の種類と内容」のP.31~P.48に様々な病気に関して記載されていますので参考にしてください。
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【回答】
股関節とは、2足歩行の私達人間の動き、移動の要になる関節です。身体をささえながら、前後左右のみならず、脚を上げたり、回したり様々な動きが行なえる、動きの発進基地です。よってこの関節の健康を維持することが、健康寿命につながります。
当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」P.16~のイラスト付きの解説を読んで頂けるとよくわかります
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【質問9】股関節の痛みを悪化させない方法がありますか。
【回答】
大事に使うことが股関節症の予防です。そのためには、自分の関節の状態を理解し、負担をかけ過ぎず日常生活を無理なく過ごすことです。疲れたら休む、長時間の移動には杖を活用する、太り過ぎない、そして運動・体操をすることです。
それについては、当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」P.63、第5章「予防について」という項目に詳しい解説があります。
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【質問10】股関節の軟骨を減らさない工夫は何かありますか。
【回答】
関節軟骨の成分は、コンドロイチン、グルコサミン、ヒアルロン酸など衝撃吸収や動きを滑らかにする機能を助ける栄養分です。これは、老化とともに不足します。しかし、薬や食べ物で補充するのは困難です。それらは、消化管から吸収され血液の中に入り身体の隅々まで運ばれます。関節軟骨には血管がないので、運ばれません。
関節軟骨成分の補充は、関節液の中にある栄養分が表面から関節内にしみこむことで可能となります。動かすことで、栄養が関節内に行きわたり、軟骨を維持する良い環境を作ります。
当財団発行の「人工股関節がよくわかる本」P.39~40の2.「運動して筋力を強化すると何に良いのでしょう?」をご参照下さい。
※参考リンク →
「人工股関節がよくわかる本」ページへ
【質問11】股関節と膝に負担がかからない歩き方があれば教えてください
【回答】
股関節と膝の状態が悪い場合は、杖を活用することをお勧めします。良い側の手に杖を持ち、杖と反対の足から歩き出します。かかとから足をつけ、つま先まで足裏をしっかりつけて杖の支持を活用し、右足・左足を均等に踏み出し、足首・膝・股関節の滑らかな連動運動を確認しながら歩きましょう。鏡で歩く姿を確認するのも大切です。慣れてきたら、杖を外して歩いてみましょう。
【質問12】O脚でも歩き方で治すことはできますか。
【回答】
歩き方だけで治すのは難しいでしょう。
どうしてO脚になってしまっているのかを知り、治療をうけることが大切です。O脚の膝が体重を正しく受けるようにするために、足の外側を高くするような足底板(インソール)をつけ、膝関節を支える太ももの筋肉の筋力トレーニングを行うことと、膝関節に負担をかけない状態でしっかり伸ばすことです。
【質問13】身体が硬い、開脚も狭くしか開かず、身体を柔らかくする方法があれば知りたいです。
【回答】
身体を柔らかくするためには、日々、身体をゆっくりと、できる範囲で伸ばしたり、左右に倒したり、動かすことです。特殊な方法で無理な体勢を取るよりも、気持ちが良いなという伸びなどのストレッチをすることが大切です。開脚は、股関節に負担をかけない状態で行うことが大切です。仰向けに寝て、両膝を抱えてみましょう。腰回りが伸びて安定したところで、両脚を少しずつ気持ちのいい範囲で開いてみましょう。これを毎日行ってみましょう。
当財団発行の「人工股関節がよくわかる本」P.79「股関節開脚あぐらストレッチ」が参考になります。
※参考リンク →
「人工股関節がよくわかる本」ページへ
【質問14】骨盤が歪んでいる。良い運動を教えてください。
【回答】
骨盤が歪んでいるのは、医師の診察を受けられてのご理解でしょうか。原因により運動・体操のポイントが違います。 骨盤は上半身と下半身の中間にあります。よって、上半身の緊張から股関節周りが緊張している場合は、上半身のストレッチと腰回しを行うと良いでしょう。股関節に疾患がある場合は、股関節を支える筋肉、中殿筋の筋力トレーニング、床に寝て行う脚の横上げと、腿の後ろを伸ばす体操が良いでしょう。
腰回しの方法の一つには、当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」P.74 ボールを活用した「股関節のストレッチ」や、「股関節周囲のストレッチ」を行うのも良いでしょう。
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
【質問15】股関節を痛めているので、どんな治療法があるのか知りたいです。
【回答】
治療法には、保存療法と手術療法という2つの治療方法があります。保存療法とは、言葉のとおり現状のままで「できるだけ関節痛を軽減し、関節機能の保持を計り、再建可能な関節周囲筋の強化に努めていく」ことです。手術療法は、疾患に則した方法で手術を行うことです。両治療とも、整形外科医によく相談しつつ、患者様の疾患の状態とお気持ちで、患者様ご自身が方向性を出されることが大切です。
保存療法についての詳しい内容は、当財団発行の「新・股関節がよくわかる本」P.49「第4章 治療法について」を参考になさってください。また、手術療法に関しては、「人工股関節がよくわかる本」を参考になさってください。医学は日進月歩進んでおります。手術療法も股関節疾患の最後の治療というよりも、これからを元気に過ごすための方法と考えていただき、上記の本をお手元に置きご研究ください。
※参考リンク →
「新・股関節がよくわかる本」ページへ
※参考リンク →
「人工股関節がよくわかる本」ページへ
【質問16】 三年前に人工股関節(右足)を受け、プールでの運動、杖をついての運動、筋力をつける体操、また、日常生活では重たいものを持たないようにしています。しかし、なかなか続きません。
【回答】
これは、多くの方々が悩んでおられると思います。そして、やらなければいけないと深刻に考えられていると思います。運動・体操に関しては、あの方法が良いからではなく、ご自身に何ができるかで判断なさってください。現在、厚生労働省が健康寿命延伸を進めている方法は、1日10分自分の身体にあった活動(日常生活活動も含め)をしましょう、というものです。また、個人で取り組まずにお仲間を見つけて、参加なさるのが宜しいかと思います。お一人で悩まず、股関節疾患の方々に対する運動・体操活動している団体を見つけ、そこに問合せをしてみることです。