乳幼児に多い股関節の病気です。
生後間もない乳児の股関節が外傷等の既往もないのに脱臼していることがあります。古くは独歩後に跛行で発見されたのですが、乳児健診等のチェックが盛んになってからは生後3ヶ月を中心に診断されるようになりました。かつては出生率の2%前後の発生率があり、近年は約0.2%に減少していますが、成人の2次性変形性股関節を含めると現在でも代表的な股関節疾患といえます。
病態としては、周産期に不安定になった股関節が間違った育児習慣や、遺伝的な原因によって外れていくことが多いと言われています。そのような意味合いから、最近は発育性股関節脱臼と呼ばれるようになりました。