去る平成30年10月26日(金)、名古屋国際会議場第2号館212号室にて第29回股関節研究セミナーが、開催されました。(17:30~19:40)
股関節学会期間中、夕方からの開始ながら、熱のこもったセミナーとなりました。
※セミナーは、第45回日本股関節学会学術集会と同じ会場で開催いたしました。
セミナーは、この度の股関節学会会長である山田治基先生のご挨拶と
当財団理事長別府諸兄の挨拶で開始いたしました。
まず、平成27年度股関節研究助成金交付者4名による研究成果報告が以下の内容で、
行われました。
平成27年股関節研究助成金交付者による成果報告
- 「高齢発症変形性股関節症の疫学と病因に関する研究―骨粗鬆症の関与から、
病態解明・予防に向けて―」 鹿児島大学 石堂康弘先生 - 「滑膜由来炎症性メディーエターに着眼した前・初期股関節症における
疼痛発生機序の解明」 北里大学 福島健介先生 - 「人工股関節再置換術時骨欠損部における骨髄内骨再生技術の開発」
大阪市立大学 大田陽一先生 - 「大腿骨近位部骨折受傷後に回復期リハビリテーション病棟に入院を要した
要介護高齢者の身体機能予後について」 東京大学 柴崎孝二先生
何れも、非常に内容のある研究であり、緊張感のある質疑応答が行われました。
つぎに、平成30年度股関節海外研修助成を交付された先生方による研修成果報告が行われました。
平成30年度股関節海外研修助成
- 研修施設:
リヨン大学、ローストック大学、ベルン大学 - 研修者:
松下会 白庭病院 岩切 健太郎 先生
りんくう総合医療センター 藪野 亙平 先生
金沢大学 整形外科 大森 隆昭 先生
この度の海外研修はヨーロッパにおいて行われ、交付者の先生方は、様々な研修・体験を得たようです。特に、ヨーロッパの研修では、直接手術に参加できる内容となっており、大変勉強になったようです。
さらに、本年度より開始いたしました股関節国内研修助成の研修報告が行われました。尚、股関節国内研修助成は、2名ずつ2方面の研修先をご用意しております。
※想定では、4名の交付者の先生方が報告される予定でしたが、研修先の北海道が北海道胆振東部地震のため、延期となりました。研修終了した清水先生、塚本先生のみの研修の報告となりました。
この度の研修では、手術等の知識だけでなく、工場では実際に人工股関節の作成現場そして、医療工学系専門家による講義を受けることにより、さらなる股関節研究へのブラッシュアップになったようです。
平成30年度股関節国内研修助成
- 研修施設:
京セラ株式会社野州工場、医療法人社団紺整会船橋整形外科クリニック、
社会福祉法人仁生社江戸川病院人工関節センター、東京慈恵会医科大学整形外科 - 研修交付者:
北海道大学 整形外科 清水 智弘 先生
産業医科大学 整形外科 塚本 学 先生
- 研修施設:
帝人ナカシマメディカル株式会社岡山工場、北海道大学整形外科、
医療法人社団我汝会えにわ病院
※震災のため、延期されました。 - 研修交付者:
横浜市立大学 整形外科 池 裕之先生
東海大学 整形外科 鵜養 拓先生
平成30年度交付式
最後に、それぞれの交付者の方々(研究助成金・海外研修・国内研修)への交付式が行われ、閉会しました。非常に盛況な内容で、多くの股関節研究者の先生方が、育ってきている実感を持てるセミナーとなりました。
当財団では毎年、股関節研究振興及び研究者育成のため股関節研究助成・股関節海外研修助成・股関節国内研修助成を行っております。
現在、多くの有望な股関節研究そして、股関節研究者が育ってきております。
是非、当財団をご支援いただければ幸いです。
公益財団法人日本股関節研究振興財団